「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」が感動的だと言われる訳(おすすめ映画)

2021年11月27日アニメーション映画ヴァイオレット・エヴァ―ガーデン,京都アニメーション,暁佳奈,高瀬亜貴

今週、10月29日(金)と来週11月5日(金)の金曜ロードショーでは2週連続で「ヴァイオレット・エヴァ―ガーデン」の放送があります。
1回目の10月29日の放送ではTVシリーズの「ヴァイオレット・エヴァ―ガーデン」の総集編です。
金曜ロードショーを放送する日本テレビ系列がTOKYOMXの深夜帯で放送された作品にも関わらず総集編の放送に踏み切ったのはいい作品を見て欲しいからとのこと。

凄くうまく編集されていたと思います。
TVシリーズ13話をCMを除くと2時間もない時間帯でまとめるとなると1/3以下になってしまいます。
まずは序盤のヴァイオレットが自動人形になるところ。最初、人の心が分からず上手く人の心にそった手紙を書けないヴァイオレットが次第に優れた売れっ子の自動人形になり、9話、自身が戦争の道具として行ってきたことへの葛藤、クライマックスは13話中もっとも名シーンと読んでも良い第10話へつながり話を終えます。

よくある総集編の様に全てのクライマックスシーンを切り貼りするより、序盤からクライマックスまでストーリーがつながり素晴らしい編集だと思いました。 

さて、2回目の11月5日に予定されている放送はTVシリーズの後の「ヴァイオレット・エヴァ―ガーデン外伝 ー永遠と自動手記人形ー」の放送です。こちらもとても素晴らしい作品です。2019年9月に上映されたものです。京都アニメーションは痛ましい事件がありました。
私も極わずかではありますが、京アニに寄付をさせていただきました。

2020年9月に上映された「劇場版 ヴァイオレット・エヴァ―ガーデン」興行収益21億円となりました。
ほとんど同じ時期に「劇場版 鬼滅の刃 無限列車編」が上映され空前絶後の動員観客数と興行収益の影で少し目立たなかったもののかなり話題になりました。

普段アニメーション映画を見ない私の友人(女性)も鬼滅の刃を見たようでアニメーション映画を見直したようで「他にアニメの映画でお勧めってない?」と聞かれた時に勧めたのが「劇場版 ヴァイオレット・エヴァ―ガーデン」です。とても好評でしたよ。
それだけ好評だった「ヴァイオレット・エヴァ―ガーデン」

一体この作品のどこに多くの人をひきつけるものがあるのでしょうか?

「ヴァイオレット・エヴァ―ガーデン」ってどんな作品

この作品は2018年1月から1クール全13話TOKYOMXの深夜帯に放送され口コミで有名になりました。
(私はアマゾンプライムで視聴)
制作はあの『京都アニメーション』(通称:京アニ)です。

原作は同名小説「ヴァイオレット・エヴァ―ガーデン」。著者は暁佳奈さん、イラストは高瀬亜貴さん。上・下巻の本編の他に外伝、エヴァ―アフターの全4巻があります。

原作小説の評価は?

先ほど書いた通り原作は「暁佳奈」さん。
「暁佳奈」さんは、「ヴァイオレット・エヴァ―ガーデン」で京都アニメーション大賞を受賞しデビューしました。
因みにこの作品は2021年までで唯一の京アニ大賞受賞作品です。
(2019年以降、あの事件の後、2021年現在まで京都アニメーション大賞は中止され開催されていません。)

京都アニメーションは、「涼宮ハルヒ」や「フルメタルパニック すもっふ」、「中二病でも」、「たまごまーけっと」、「小林さんのメイドドラゴン」で代表される様にアニメーション制作会社としては最高レベルの制作会社ですが、同じ経営母体の「KAエスマ文庫」ってのは、ライトノベルレーベルとしてはあまり強いレーベルではありません。
(なんと言ってもライトノベルで強いレーベルは電撃文庫(KADOKAWA)でしょう。KADOKAWAは1社でいくつもの有力なレーベルをもっています)
その為、「ヴァイオレット・エヴァ―ガーデン」の小説自体は例えばつい最近のブログで紹介した
「ソードアートオンライン」シリーズの様に1000万部売れた小説というような紹介ができません。
それでも50万部が販売されています。これだけ売れているというのは抜群の成績ではないでしょうか?

「ヴァイオレット・エヴァ―ガーデン」超あらすじ(ネタバレなし)

4年間の大陸戦争で武器として戦うことしか知らなかった少女「ヴァイオレット・エヴァ―ガーデン」は、誰よりも大切な人(その当時は上官として大事という認識)ギルベルト少佐が最後に残した言葉「愛してる」の意味が理解できなかった。彼女はその激しい戦いの中で、自身も両腕の肘から先を失い、自在に動く義手を付けることを余儀なくされる。

戦争が終わり、退院したヴァイオレットは、ギルベルト少佐の友人「ホッジンズ」の下で、自動手記人形として郵便社で働くことになった。
戦争の為に、闘うだけの戦闘人形として育てられた彼女は感情の起伏もなくほぼ無表情。
しかし、自動手記人形としての仕事と日常生活の中で人々と触れ合う中で、徐々に心を理解していくのであった。。。。
とこんなお話です。

なぜ、こんなに「ヴァイオレット・エヴァ―ガーデン」の評価が高いのか?

私なりに考える理由は以下の3つだと思います。
・アニメーションの秀逸さ・・安定の京アニクオリティ。作画、動き、コマ割り、どれも素晴らしい。
・心を動かすストーリー
・愛が理解できなかった主人公「ヴァイオレット・エヴァ―ガーデン」が心を得て成長していく姿


描かれているのは主人公「ヴァイオレット・エヴァ―ガーデン」の成長とギルバート少佐へのひたむきさ。そして毎回演じられる人と人の心のふれあい。

彼女は手紙の代筆業を仕事として選び学びます。
そして手紙の代筆というのは、お客の言葉を単に代筆するだけでは務まらないことを知ります。
手紙を代筆するということはお客様の心を理解し代弁しなければならないのです。
彼女は人とのかかわりの中で様々な人々の心に触れ、心を知っていくのです。
そのストーリーが毎回感動を呼ぶのです。
そして、大事な人はもう手の届かないところにいることを知ります。
思わず涙を誘うシーンがほぼ毎回あります。

普段、アニメーション映画を見ない方にもお勧めです!

お勧め度合いを★で表すと ★5つ MAXお勧めです。
「ヴァイオレット・エヴァ―ガーデン」のTVシリーズ総集編の後、次週に外伝が今回金曜ロードショーで放送される訳ですが、その後の「劇場版 ヴァイオレット・エヴァ―ガーデン」もそれ以上にお勧めです。
ビデオや配信で見るのもよし。(配信がどこであるのか調べてなくて。どこかあるのかな?)。金曜ロードショーで放送されるのを待つのもよし、原作小説を読むのも良いかと思います。
まずは、金曜ロードショーで「ヴァイオレット・エヴァ―ガーデン」の世界をご堪能下さい。
そして感動された方は劇場版もご覧ください。