「富野由悠季の世界」北上中!「ガンダム」「イデオン」「ダンバイン」「エルガイム」ずいぶん富野作品には入れ込んだと思う

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パンフレットの表紙。何人のキャラの名前が言えますか?
 主人公でもメインヒロインでもなかったエルピー・プルが載っているのって思い入れがあるのかな

2019年6月から九州は福岡市美術館に始まり日本の各地で「富野由悠季の世界」展が開催されています。
この「富野由悠季の世界」展は徐々に北上していて、この11月7日は新潟市新津美術館で最後の日です。11月から北海道で開催されるようですね。
こちらに
「富野由悠季の世界」公式へのリンクを貼っておきました。

新潟市新津美術館


さて富野由悠季氏の作品は、「海のトリトン」、「勇者ライディーン」、「ザンボット3」で始まり富野氏の出世作「機動戦士ガンダム」、視聴率は振るわなかったのものまさに伝説になった作品「伝説巨神イデオン」と続きました。その後「戦闘メカ ザブングル」、「聖戦士ダンバイン」、「重戦記エルガイム」と少し毛色を変えて次々と作品を生み出しました。

その後、富野氏は再び「機動戦士Zガンダム」「機動戦士ガンダムZZ」、「機動戦士ガンダム 逆襲のシャア」「機動戦士ガンダムF91」と「ガンダム」シリーズに戻ります。そして近年(っていっても結構前になるけど)「ガンダム」誕生20周年記念作品として「∀ガンダム」を世に送り出しました。
そして「リーンの翼」、近年の「Gのレコンギスタ」と続きました。

この展示では富野由悠季氏がアニメの世界に入るきっかけになった「鉄腕アトム」から初の監督作品「海のトリトン」、「機動戦士ガンダム」から「Gのレコンギスタ」に至る55年の足跡を歩むことができました。

私自身に振り返ってみると、富野作品は好きな作品が多いなぁと。つくづく思います。

どうやら富野由悠季氏の原点は「鉄腕アトム」にあるらしい

「富野由悠季」展を開催するに当たって、氏は「概念の展示は無理」だということで何度も断ったらしいですね。しかし美術館の学芸員の方々の熱意でもって最後は折れたとのことです。
富野由悠季氏は、ただ一つ好きだった連載漫画「鉄腕アトム」に引っ張られ、特に好きでもなかったアニメの世界「虫プロダクション」に入ることになります。
そして初監督作品「海のトリトン」から「Gのレコンギスタ」まで55年間、アニメ界を引っ張ることになるのです。

富野由悠季氏の代表作「機動戦士ガンダム」

知らない人はいないと思われる富野由悠季氏の代表作「機動戦士ガンダム」ですが、私も大好きでTV放送を毎週見てました。当時は、自分ではタイムリーに見ていたつもりでしたが、後で調べて見ると(というか友人に聞いて初めて気が付いたが)私が見ていたのも再放送か再々放送か兎に角そんな感じらしいです。
「機動戦士ガンダム」は初回放送当時は視聴率は芳しくなく関東で5%程度しかなかったようです。結構シリアスな戦争アニメですからね。でも宇宙戦艦ヤマトも人気だった訳で勝算があっての放送だった訳ですが。

視聴率に翻弄されるキャラクターの運命⁈

当時はアニメが1クールで終わることはなく、打ち切られるまで続くのです。
そして、信じられますか? 視聴率やファンの反響でキャラクターの運命が翻弄されるのです。
「機動戦士ガンダム」のその例に漏れず、視聴率が振るわないので、やられメカとしてグフやズゴックが生み出されました。
私は、当時そこそこミリオタ少年だったので、「機動戦士ガンダム」を第二次世界大戦でいう「連邦軍」=「連合軍」、「ジオン軍」=「枢軸国軍」という結びつきで理解をしていました。
同一品種を大量生産し数で押し切る連邦軍=米軍(連合軍)に対して数は少なくても「ティーガー」に代表される様に性能で上回る戦車を生み出したドイツ軍(枢軸国軍)という縮図で見ていたので、グフやゾック、ズゴックが次々と出てくるのも違和感がありませんでした。ドイツ陸軍も次々と名戦車を生み出し、果ては「マウス」や「ポルシェティーガー」みたいに実際にはほとんど活躍できなかったものの巨大戦車を生み出しました。(「ガールズ&パンツァー」参照。秋山優花里先生が丁寧に教えてくれます)
し、しかしまさか、そんな大人の事情でキャラの運命が左右されるとは子供の頃は夢にも思っていませんでした。
「シャア・アズナブル」が暗いというので左遷されたり、「どうしてシャアが出てこないんだ!」という批判から復帰することになったり。そもそもシャアは左遷どころか途中で戦死する運命でした。それをスタッフが一生懸命止めたとのことです。この逸話が富野由悠季氏とどう関りがあるか分かりませんが。。。。

「シャア・アズナブル」や「アムロ・レイ」の名前の発想方法は?

少し話がそれますが「シャア」や主だったキャラクターの名前を決める方法についての記事を思い出しました。主なキャラのネーミングはキャラデザの安彦良和氏に対するインタビューだったか適当にタイプを打って出てきた文字列の中でインスピレーションにあったものをピックアップする方法で決めたと何かの雑誌で読んだ記憶があります。
エビデンスが残っていれば良かったんですけどね。遠い昔の頃なので覚え違いだったら申し訳ないですが。

「機動戦士ガンダム」の打ち切り

結局、視聴率が振るわない為、全52話の予定が43話で打ち切りになりました。最終回でアムロは死ぬ予定でした。しかし、打ち切りが決まった頃から人気が上がり始め、再放送や続編の可能性があるとのことでアムロは戦死を免れました。

全くナイスな判断でした!

もし、アムロやシャアが戦死していたらその後の作品「機動戦士Zガンダム」や「機動戦士ガンダムZZ」にアムロやシャアが絡むこともなく全く違う話になったでしょうし、これほどガンダムシリーズが人気が続くことはなかったのではないでしょうか?

「機動戦士ガンダム」3部作

最初の「機動戦士ガンダム」いわゆる1年戦争の映画は「劇場版 機動戦士ガンダム」「機動戦士ガンダムⅡ 哀・戦士編 」、「機動戦士ガンダム めぐりあい宇宙編」の三部構成です。
特に「機動戦士ガンダム」めぐりあい宇宙編」のラストは感動でしたね。

なんだか「機動戦士ガンダム」の話になってずいぶんと熱く語ってしまいましたが、その次の作品として

「伝説巨神 イデオン」

実は私はこの「伝説巨神 イデオン」は「機動戦士ガンダム」ほど好きではありませんでした。
超巨大なロボットが出て、発動するとミサイルやらビームやらめちゃめちゃ打つのはかっこいい!のと兎に角兵器の規模がでかい!
イデオン自体はだし、最後の方に出てくる「ガンド・ロア」という巨大加粒子砲にいたっては全幅500km×全高350kmと桁が違うんじゃないかってくらいの巨大兵器。
兵器としては「バイラル・ジン」の方がかっこよかったですけどね。

ストーリーとしては、子供だった私には「よくわからん」ものだったのでした。
TVシリーズも第39話で打ち切られました。
なんとなく中途半端感があったので映画館には足を運びました。
『伝説巨神 イデオン 接触編』と『伝説巨神 イデオン 発動編』の2部構成でかなりの体力が消耗されたのが覚えています。
主要キャラはバシバシ死ぬし、最後はみんな天に帰っちゃうし。
でも当時「伝説巨神 イデオン」の影響は大きかったようですね。この作品のアニメーターは後に「超時空要塞マクロス」で「板野サーカス」と呼ばれる映像表現方法を確立させた「板野一郎」氏という名アニメーターがデビューすることになった訳ですから。
この編はアニメ「SHIROBAKO」第6話「イデポン宮森 発動編」が結構ネタにしてて面白いです。
(「SHIROBAKO」も好きなアニメ)

「富野由悠季の世界」に足を運んで「機動戦士ガンダム」や「伝説巨神 イデオン」のことを思い出しました。
「聖戦士ダンバイン」につづく・・・・・かもしれない。